まいくろ~部研究技術

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研究技術

2-2 微生物解析技術の劇的な進歩 ~微生物研究のこれまで~

なぜ今さら微生物なのか。それは近年の微生物解析技術の劇的な進歩により微生物の利用に新たな可能性が見出されたからである。

微生物研究のこれまで

 微生物が初めて認識されたのは17世紀後半、オランダの織物商人レーウェンフック (A. van Leeuwenhoek, 1632〜1723)によって顕微鏡が発明された時でした。レーウェンフックが観察し記録した観察資料はイギリスの王立協会に送られ、50年にわたって「王立協会誌」に掲載されたのです。その結果、当時の人々は、この世には肉眼では見えない世界が存在し、そこにはいろいろな種類の生き物が数多く活動していることを知るようになりました。
 長い間、微生物に関する研究の流れは大まかに、特定の条件(主に寒天培地)で培養できる微生物を獲得し、培養した微生物の特徴を各種解析装置で解析するという流れでした。
 光学顕微鏡や電子顕微鏡を利用した形態解析や1977年に開発されたサンガー法をベースに改良された手法によりDNA配列を読む遺伝子情報解析、タンパク質を精製したのち結晶を形成させX線を照射しそれにより形成された回折格子から逆算してタンパク質の構造を明らかにするタンパク質結晶構造解析など様々な解析技術が開発され、コツコツと地道に研究が進められてきました。


初期レーウェンフック型の顕微鏡(複製)(Wikipedeaより)


電子顕微鏡により観察した細菌((株)東海電子顕微鏡解析HPより)


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